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痛風男の備忘録
怪異譚に憑りつかれた、或る男の半生を綴ります。
怪夢 第一夜
※これから書く記事は、
 私が引き籠りの頃、
 3日連続で見た夢の話。

・登場人物
 明石=私
 恵美=別荘の家主の娘
 剛、祐介=ゼミの仲間


大学生3年の夏。

同じゼミの仲間で、
恵美の親が持つ避暑地の別荘へ、
出掛ける事になった。

東京で待ち合わせ、
車で2時間程走らせた場所に、
その別荘は在った。


現地に着いた私は、
二階の窓際に人影を目撃して、
不思議に思った。

何故なら二階建ての建物は、
一階しか使えないと、
恵美から聞いていたからである。


『二階も使えるの?』
私は改めて彼女を問い質した。

『使えないよ』
以前に聞いたのと同じ返答だった。


荷物を車から降ろし、
私達は別荘の中へと入っていった。

二階の人影が気になりつつ、
私は仲間からやや遅れて、
建物の中へ入った。


玄関を通ると直ぐに、
二階へと繋がる階段が在り、
その奥に二つ程客間があった。

私は剛と祐介と共に、
自分達の部屋に入った。

ベットが3つ、箪笥が1つ、
それ以外何も無い
閑散とした部屋だった。


剛と祐介は荷物を置くと、
恵美の居る部屋へと向かった。

一人取り残された私は、
ベットに横になろうとした。

その時“誰か”がベットから出て来た。

人影が見えたので、私が触れようとすると、
それは(私を)避けるように消えて逝った。


『まぁそんな事も在るか・・・』
私は気にする事無く、
恵美の部屋へと向かった。

廊下に出て彼女の部屋の壁を見ると、
其処には大きくて真っ白な
“男の顔”が浮かび上がっていた。

『何か色々ある別荘だな』
と思いつつ、私は部屋に入って行った。


其処には既に3人が寛いで居た。
何故か私は無言でその中へと進み、
徐に壁の方を向き、其処を叩いてみた。

明らかに『空洞の音』がした。

廊下で見た“男の顔”の壁とこの部屋の間に、
『もう一部屋在る』私は確信した。


『明石君、何してるの?』
恵美が訊ねて来た。

『・・・うん、何でもない』
私は(気持ちを)悟られない様に、
わざとぶっきらぼうに答えた。


私達は、これから始まる怪異と、
衝撃の真相など、知る由も無かった。

※『怪夢 第二夜』へ続く
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