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痛風男の備忘録
怪異譚に憑りつかれた、或る男の半生を綴ります。
星の王子様
小学生の頃。
校内でこの“遊び”が流行っていた。

『星の王子様』
何ともメルヘンチックな名称であるが、
その内容は要するに『こっくりさん』であった。

誰が考え出したのか知らないが、
何とも物騒な“遊び”であった事は確かだ。


周囲が夢中になる中、
私は一人冷めた目でその様子を見ていたが、
どうしても参加して欲しいとの要望で、
『一度限りなら』とその遊びに加わった事がある。


『こっくりさん』同様、
『王子様』を呼び出す訳であるが、

そんな稚拙な遊びだからか?
結構面倒な霊が呼び出される事が多かった。

私が参加した時も、
皆で握った鉛筆が彼方此方振り回され、
収拾がつかない状況になってしまった。


基本的に休憩時間に行うので、
限られた時間内に収めなければならない。

然し授業が始まっているにも拘らず、
『王子様』が帰ってくれない事も多々あった。


憑りつかれた学友達は、
授業中も奇声を挙げたり、
挙動不審な行動をとったりと、
それはそれで問題になった。

その容態が余りに酷い為、
何時しか『星の王子様』は、
学校内で禁止となった。


他の地域でこの“遊び”が流行ったか?
私が知る限り無かったと思うが、

オカルトに首を突っ込みたい年頃に、
『星の王子様』は比較的簡単に、
異世界を体験出来るツールだったと思う。


然し素人が(況してや子供が)、
悪戯に触れる事は禁忌ではなかったか?

何故なら要するに『こっくりさん』な訳で、
様々な霊体が寄り集まって来るのだから、

『除霊』のスキルを身に着けた人が居ないと、
非常に危険な状況に陥るからである。


今でこそ“笑い話”で済んでいるが、
当時は校内で大問題になった“遊び”である。
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SHADOW MAN
小学生の頃の話。


授業中、
教室の後ろの扉が開いていると、
誰かが中を覗き込むように立っていた。

人間である事は間違い無いが、
それは全身“影”の様に真っ黒だった。


性別・年齢は大体解った。
然し服装等は黒くて解らなかった。

この世の者でないのは一目瞭然だった。

“黒い人”は所謂“悪霊”の類で、
非常に危ない霊体である。


何の目的が有ってかは知らないが、
黒い男は授業中ずっと教室の中を、
覗き込んでいた。

私だけが目撃したと思っていたら、
他のクラスメイトも、
彼の存在に気付いていたらしい。


暫くの間、黒い男は其処に居続けた。
然し幸いなことに、目撃者に
何らかの霊障が起きる事は無かった。

皆薄気味悪がっていたが、
(小学校の)場所が場所だけに、
その様な出来事が起きても、
何ら不思議ではない状況だった。


怪奇現象は、子供の方が
感じ易いと聞いた事がある。

『学校の怪談』の舞台が
小学校に集中しているのも、少なからず
その様な背景が影響しているのであろう。


‟黒い人”を目撃したら、
只管無視を決め込むしかない。
係わると非常に厄介である。

此方へ向かって来たら、
念仏の一つでも唱えると良いだろう。

黒い人・・・それは漂う怨念が、
具現化した姿なのかもしれない。
叫び
今のアパートに引っ越して
五年くらい経った頃の話。


早朝、寝起きの私は、
煙草を吸おうとベランダに出た。

朝の一服を堪能していた時、
突然『キャーー!!』と
若い女性の叫び声が聞こえた。


発生源が至近距離だったので、
驚いた私は辺りを見渡した。

然し其処には人影一つ存在しなかった。


決して寝惚けていた訳では無い。
私は確かに女性の叫び声を聞いた。

静寂を裂くように唐突に聞こえた声。
私は気になって周囲に目をやったが、

其処にはいつも通りの、閑静な住宅街の
朝の光景が広がるだけだった。


後にも先にも、
そんな出来事はそれっきりだった。

何気ない日常の一コマである。
挨拶
最近の出来事。


明け方、ベランダで一服していると、
『こんにちは!』『こんにちは!』
若い女性の声がした。

辺りを見渡したが、
朝の住宅地に誰の姿も無かった。


『こんにちは!』『こんにちは!』
彼女が声を掛けているのは、
如何やら私らしかった。

この時間帯、普通は
『おはようございます!』
だろうと思いつつ、
私は声の主を探していた。


『こんにちは!』『こんにちは!』
相変わらず相手は、
私に声を掛けて来る。

然し一向に声の主は見つからない。
これは明らかに変だと思ったので、

『こんにちは!』
私は声の主に呼び掛けた。


すると、あれだけしつこく
呼び掛けていた女性は、
黙り込んでしまった。

恐らく傍から見ると、

40代の一人暮らしの男性が、
誰も居ない空間に向けて、
元気に挨拶している。

そんな奇妙な世界が
展開されていた事だろう。


最近、このアパート周辺が、
明らかにおかしい。

私が“怪異”にチャンネルを
合わせようとしているからなのか?

『平穏無事』が一番なのだが、
このブログのネタになるので、
この所葛藤している状況である。
それ、●葉銀行!
一ヶ月程前の出来事。


帰宅すると、何者かによって、
自宅のポストが荒らされていた。

気にせず鍵を開け、
私は自分の部屋へ入った。


『何かが違う・・・』

特に部屋の中が
荒らされた訳では無いのだが、
何か雰囲気が何時もと違った。

気持ちを落ち着かせる為、
私はベランダで一服する事にした。


煙草に火を点け辺りを見渡すと、
或る物が目に入った。

それは●葉銀行のカードケースだった。
無造作に置かれたそれは、
異様な雰囲気で何かを主張していた。


部屋の鍵は確り掛かっていた。
誰がそのカードケースを置いたのか?

背筋に冷たい物が奔った。
●葉銀行・・・ちょっと身に覚えがあった。

まだ実家に居た頃、
トラブルを起こした隣人が利用していた
銀行である。


明らかに先方に非が在るのに、
彼は決してそれを認めようとしなかった。

結果、私は実家を追い出され、
その土地は隣人の物になった。


『生霊』かもしれない。
私は強くそれを感じた。

未だに先方は私を恨んでいるだろう。
数々の問題を抱えたまま、
私は今のアパートに引っ越して来た。


そのカードケースから、
(実家に住んでいた頃の)
隣人の“念”の様なものを強く感じた。

気味が悪かったので、
私はそのカードケースを塩で浄め、
ゴミ箱へ棄てた。


不気味な出来事は、
それっきりだったが、
まだ続きがあるかもしれない。

私はそれに臆する事無く、
日々を過ごすだけである。
続 幼馴染
最近の出来事。


以前このブログに投稿した
幼馴染』。

永らく平静を保っていたのだが、
この現象が最近再び起き始めた。


相変わらず奇妙な轟音と圧力で、
巨大な岩石群が私を包み込む。

以前と違うのは、
其処に『少女の姿』が無い事だ。


只管、岩石群が
私の周囲を流れて行く。

何か伝えたい事があるのだろうか?
それすらも不明である。

不快な音と圧力と共に、
岩石が私を押さえ付けるように
流れて行く。


一度、
幼馴染の遺族にお会いしたいのだが、
連絡の手段が全く無いのが現状である。

恐らく私が供養をしない限り、
この現象は治まらないと思う。

然し残念ながら、
今の所、何の手掛かりも無い。


何時になったら解決出来るのであろう。
心に引っ掛かる出来事が続いている。

『オカルト談義』 其之一
一昨日、大学時代の後輩K氏と
越谷レイクタウンで会った。

呑み会と称して、要するに
その内容は『オカルト談義』であった。


死後の世界、UFO、ピラミッド・・・。
K氏は豊富な知識で私を飽きさせなかった。

呑み会は大いに盛り上がり、
二人は御機嫌の態でお開きとなった。


然し事件は帰り際に起きた。

家まであと少しの所まで来た時、
私は背後に邪悪な気配を感じた。

係わりあいたくなかったので、
私は無視を決め込み帰路を急いだ。


すると相手は私の背中に
べっとりとくっつき、
背後から私を持ち上げた。

途端、歩幅と進む距離が
合わなくなり、私は宙を仰ぐ形で、
凄いスピードで前に進んだ。


結果、バランスを崩した私は、
前方向に転倒してしまった。

ショックで両手・両足から出血し、
私は何とか自宅まで辿り着いた。


既に邪悪な気配は消えていたが、
呑み会の話題が話題だけに、
何か寄って来る要素があったのだろう。

然しそれにめげる程、私はやわでは無い。
これからもK氏とは、
『オカルト談義』を繰り広げるつもりである。


痛みに耐えつつ、『良いネタが出来た』と、
比較的上機嫌な私であった。
本家の墓の話
私の家は、
家系で言う所の『分家』にあたる。

『本家』は隣町の叔母が継いでいた。


或る時、
本家の墓を菩提寺から移す案が、
浮上した。

私達は反対したが、叔母の決意は固く、
結局彼女の住まいに近い寺に墓は移された。


叔母には嫁入り前の娘が何人か居たが、
墓を移した後、
短期間に何れも『横死』してしまった。

やはり本家の墓は、
菩提寺に在るべきだったのではないか?


結局叔母が一人で、
墓の面倒を見る羽目になった訳だが、

彼女が亡くなった後、誰が管理するのか?

行く行くは、
『無縁仏』になってしまうであろう。


今は全く付き合いが無いので、
その行く末は存じ上げないが、

娘さん達の横死の件を考えると、
何か“霊的な因縁”の様なものを
感じずに居られない。


如何なる事情があれ、
墓を移すには慎重にならねばならない。

そんな事を考えさせられる出来事だった。